仕事が忙しい理由

 

スモールジム代表取締役の辰田です。

 

早いもので11月もあと数日で終わります。来年は2025年です。この年といえば最初に思い浮かぶのは団塊世代が後期高齢者になる2025年問題です。

 

まだ介護が爆発的に増えるわけではありませんが人口のボリュームゾーンがいよいよその領域に足を踏み入れます。本当の問題というか危機的状況になるのは2030年あたりからでしょう。80代にもなれば介護が必要な方は明らかに増えます。

 

その時にどんな介護や医療を受けられるでしょうか。医療介護福祉の世界ではここの議論が活発に行われています。

 

ここで必ず起こることがあります。需要と供給のすれ違いです。

 

事業者側がこれまでのような「やりたい介護」をしたくても、「自分らしく生活したい」と考える団塊世代のニーズには合わない部分が多いでしょう。できれば他人の介助でお風呂に入りたくないし、事業所が出す画一的な食事を食べたくないと考えるでしょう。

 

今まさに自分の親世代が介護を受けるのを見て、「同じような介護を受けたくない」「お風呂がある通所介護事業所は利用したくない」との意見も多いようです。要はこれまでは一般的だったサービスに違和感や疑問を持っている状態です。価値観が変わってきているといえるでしょう。

 

供給側も「やりたい介護」ではなく「地域から求められる介護」を考えて実施すべきです。これは我々が展開しているスモールジムももちろん同じです。こだわる部分があることは大切ですが、実はお客さんからすると「そんなことはどうでもいい」と思われていることに気がついていないかもしれない。

 

これ、店舗ビジネスでよく起こります。介護事業所も同じです。僕たちに近しい業態でいえば運動型のデイサービス(通所介護)があります。さらに近い業態に通所リハビリテーション(デイケア)があります。

 

この二つに至っては一般的には違いが全くわかりません。実際に表面的に見れば機能としても近しいものがあります。

 

が、ビジネスモデルが明確に違います。これほど大きな違いはありません。

 

通所リハビリテーション(デイケア)は実施主体が医療法人なので、病院・診療所の患者を取り込めます。対して、デイサービス(通所介護)は地域の居宅介護支援事業所や医療機関からの紹介で利用者を確保するしかありません。

 

当然ながら後者の方がよりシビアです。マーケティングを通じた地域ニーズの見極めが重要です。なので今後顧客になるであろう方々への提供サービスをもっと真剣に考えないといけません。

 

今はまだ大丈夫かもしれませんが時間の経過と共にこの需要と供給のすれ違い幅が大きくなっていくと事業はうまくいかなくなります。

 

自分たちが大切にしたい価値とお客さんが欲しいと思う価値を時代と共に上手にスクラップ&ビルドして融合させないと事業を持続的に成長させたり継続していくことは難しいですね。

 

商品もソフトもハードも営業も人材も組織も適宜適切にバージョンアップしていかないとそれはできません。

 

だから仕事ってずっと忙しいわけですね。それではまた来週。