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WHO ARE YOU?

 

理事の辰田です。

 

みんながそうではない。

それはよく知っている。そんな前提で読み進めてくださいね。

 

今日のテーマは「あえて言うがフィットネスクラブの管理職の人はこの非常事態に対する危機感が薄い。危機に対しての感覚が鈍いというべきか」について。テーマが長いですね。

 

フィットネスのプレイヤーってさわやかでいい人が多い。それはとってもいいことなんだけど、その役割に応じた経営感覚が備わっていない人が多いのも事実だ。

 

休業中の今、何してるの?との問いに対し、館内の掃除をしています!との回答が多いこと多いこと。

 

これ、アルバイトさんではなく会員数3,000人オーバーの大手企業の支配人からの返答です。

 

それはとても大切。しかしそこではなくて、これからのことを考えて今、何しているの?と聞いている。

 

僕が思うに、その答えのひとつはお客さんとの繋がりについて何らかの行動すべき時であるということ。

 

休業が明けたら戻ってきてね。待っていますよ!という企業の姿勢を伝える努力、フィットネスが体に与える良い影響や免疫力のことなどを発信するなど、いつもとは違うからこそ工夫次第で双方向で関係性を育むことができるかもしれない。

 

そこに時間も頭も使う。

 

今は会員さまがこのまま離れてしまうか、また来てくれるのか、そんな瀬戸際期間です。

 

要は関係性を維持する時であり、顧客のために時間も頭も使うべき時なのです。

 

大掃除も大切ですが、今は年末ではありません。非常時です。

 

掃除を否定するものではないが、掃除が一番の仕事でもないだろう。

 

それは自ら「僕は商品ではありません。商品はこの施設です」と言っているようなもの。

 

ならば、あなたは誰なのか?一体何をする人なのか?

 

装置産業施設の管理者なのか。では壊れた濾過ポンプを交換できるのか?

 

ちょっと難しいですよね。僕はできませんでした。

 

ではわかりやすく支配人の場合、何をする人なのか?

 

フィットネスクラブの支配人の仕事は「会員さまから大切にされる店づくりをすること」

 

と僕は定義しています。

 

果たしてそれができているでしょうか。

 

施設管理業に偏りがないでしょうか。それはしっかり教えれば入社一年目の人でも十分にお任せできる仕事ですよ。

 

この大きな新コロナ禍という『うねり』はこれまで培ってきた会員さまとの関係性や距離感を一気にすっ飛ばしまうほどの破壊力を持っています。

 

「休業明けたら会員さまは戻ってくるよ。それまでしばらく利益は薄くなるけど我慢かな」とか、そんなお気楽な話ではありません。

 

自分を含めた従業員がこれまでどんな接客をしてきたのか。会員さまとどう向き合ってきたのか。

 

果たして大切にされる店づくりをできていたのか?

 

おそらくほぼ全てのクラブにおいて現在の退会数、休会数はまさに桁違いでしょう。

 

無力感に包まれている人も多いでしょう。

 

とはいえ、何もしないわけにもいかないので特定の会員さまに対してではなく、YouTubeチャンネルにエクササイズ動画を一方的に流して大きな網をかけてみる。

 

果たしてどれだけの会員さまが見ているでしょうか。2%程度でしょうか。

 

残念ながらこれでは会員さまに届いているとは言えません。

 

だから掃除しかできることがない。ではこれは会員さまに届くのでしょうか。

 

きれいが当たり前の日本、これも届かないです。

 

結局、会員さまを知る努力を怠ってきた人はこの危機時、何もすることがないのです。

 

しっかりアンテナ立てて会員さまを数字ではなく個として知る努力をして、店づくりをしてきた支配人はこれからも仕事があると思います。やれることが満載なはずです。

 

特定の人にカスタマイズされた情報を届けられるクラブはきっと強いです。

 

さて、身近にいる支配人やご自身はどうでしょうか。

 

一定の危機感と期待感を持って仕事で結果を残し続けないとその人の仕事は今後、高い確率でなくなると思います。

 

今回の新コロナ禍の影響で今までの入社10年選手のポジションだった『支配人の仕事』は入社2年目のポジションになり下がるかもしれませんね。

 

そうなると中年世代で支配人をずっとやっているというのはどうなんだろうか。

 

このタイミングで会社の余裕は一気になくなりました。

 

大きな借入をする以外に会社を存続させる術はありません。その次にやってくるのは人員整理の波です。

 

これまでフィットネスクラブでは製造業のように派手なリストラはあまりされてきませんでした。

 

しかし、今回は相当リアルに考えて身構えておいた方がいいのではないでしょうか。

 

必要とされる人の共通点は

 

君は誰だ?何をどうやってする人なんだ?

 

に明確に答えられる人。マーケットは常にこれを問うています。

 

 

これからの時代をどう生きていくのか。皆さんこの機会に真剣に考えていると思います。

 

もちろん簡単に答えは出ませんよね。人には人の数だけ、それぞれ事情があります。

 

なので、問いを変えてみてください。

 

これから先、僕はここにいていいのか?

 

これは答えがわかりやすいと思います。