スモールジムへの情熱

 

理事の辰田です。

 

この年末年始に自分を取り巻く環境やその変遷、これからの展望について改めて考えていました。

 

そんな時にふと過去の記憶を辿ることに。当時の資料や記録に目を落としていると目に留まる言葉がありました。

 

かつて、何かで読んだ記事でした。

 

「起業家にとって最も大事なものは、起業家自身が信じているものの大きさと深さだ。もし、あなたが今のプロダクトを少しでも信じられないのであれば、それはすぐにやめるべきだ」

 

その通りだな。僕自身はスモールジムの可能性に自信を持って「YES」といえます。振り返ると起業時にメイン事業はジム運営と決めていました。しかしひとつ問題が。はて、どんなジムがいいかな?と悩みました。結果、スモールジムという形に辿り着けましたがここまでの道のりは平坦ではありませんでした。

 

ビジネスモデルがどうこうではなくもっとコアな部分です。この生まれたて当時のスモールジムという形はトレーナーひとりひとりが理念に賛同した中で主体的に行動していくことが求められます。そのために必要なのが勉強。そして自分で考えること。勉強して考えれば苦しくもなります。周りと明らかな差を感じたり意見の相違から衝突したりストレスも生まれます。考えることは生き方を難しくしてしまう側面も否めません。自我と向き合ってその尺度を自分で決めるのは、苦しさもあります。多くの人は諦めて趣味に逃げてしまいます。そこで逃げずに向き合い続けた結果、見えてきたのが今の形です。言ってしまえば総合型フィットネスクラブの裏返しのアプローチという基本的な戦略に辿り着くわけですが、そこに辿り着くプロセスが大切でした。それを知っての理解と表面的な理解には埋めがたい差があります。

 

スモールジムという自分たちのジムのあり方を自分たちの尺度で決める。そして自分の尺度でその成功と失敗を測る。ゼロからイチを生む作業です。決められたレールや答えはありません。参考になるものはたくさんありますがそれは決定打にはなりません。それらの情報や経験を統合して論拠に基づいてかつ再現性のあるものとして自分なりの結論を導き出すことが「型」を生むまでのプロセスとなります。

 

何年も何年もぐるぐると何周も何周もして壁に当たり立ち止まり乗り越えたと思ったら引っ掛かり転倒して立ち上がったら霧の中に迷い込む。この繰り返し。そんな環境下で生きていたらどう考えても強くなっていますよね。

 

これはただ真っすぐに、一本の道を進んでいたらきっと見えていなかったことでしょう。一部のアスリートのように幼少期からのプロ養成で成功したみたいな話もありますが、普通はそうもいかないものです。迷い、間違い、回り道。散々迷いに迷っていたらその先に幅の広い思考力と行動力が備わっているはず。

 

人は忙しいとか環境が変わったとか言い訳をしては自分を磨く努力を怠ります。本来自分を磨くということは最も大切な自助努力です。それなしではその他大勢になるのは当たり前です。ここ2年弱のご時世で危機感から自己投資を始めた人が多かったようですが、果たしてどれだけの人が今もそれを継続しているのだろうか。

 

やるかやらないか、という次元ではなく「やり続けられるか」ですね。

 

僕はスモールジムの生みの親として明確なビジョンに基づいて自信を持って行動を続けられるようにこの形を磨き続けます。

 

それではまた来週。