こんにちは!青森市スモールジムFlare代表の小野寺幸太郎です。
先週は通っている24時間ジムがパーソナルトレーニングを導入したことについて書きましたが、先日利用した際には「乗り換えキャンペーン!」の看板がでかでかと設置されておりました。
仮にも自分が通っているジムなのに毎週のようにこのような取り上げ方をするのはいかがなものか?と自分でも思うのですが、そこから「フィットネス業界の現状と問題点」を感じざるを得ないということでお許し頂ければと思います。
話を戻しまして「そもそも乗り換え割って何なんだ!」というのは会社員時代にも感じていたことではあります。
おかしいと思う理由は二つで、一つは「割引に反応する人を集めているだけ」ということ。そしてもう一つは「皆同じだから乗り換え割が成立する」ということです。
私が以前支配人として勤めていた会社でも同様のことは実施されていました。翌々月のチラシデザインが本社から送られてくるのですが「最大訴求内容が”乗り換え割”なのはおかしいんじゃないか?」と言って拒否してきました。今思えば面倒くさいヤツですね(笑)
「今あっちのクラブに乗り換えたら半額だから行こう!」とはならないはずです。仮になったとしても割引目的で入会した人は、ちょっとでも安いクラブがあればすぐにそっちに行きます。
そういうお客さまを集めたいのであれば別ですが、そうではないですよね?どのクラブも一度ご入会頂いたお客さまに長く在籍してほしいはずです。
にも関わらず損得で動くお客さまを集めるようなことをしている。そして退会率が増えた、定着率が悪いと騒いでいます。
そして乗り換え割というのは「皆同じ」だから成立することだと私は思っています。
試しに「乗り換え割」と検索してみると、まずは携帯電話事業各社が画面上にズラッと挙がってきます。
その中に数社ですが脱毛などの美容系、婚活サイトも1社ありました。
婚活サイトの乗り換えに関しては初めて聞きましたが。これらに共通しているものは何かというと基本的に「皆同じ」ということです。
携帯電話業界は繋がりやすさと通信量と価格の勝負ですが、これはもうどこもほぼ一緒です。
脱毛にしても成果はほぼ一緒じゃないでしょうか?ちゃんと成果が出るのは前提で、あとはどれくらい安いかです。
さらに三つ目の共通点を挙げるとすると「情緒的価値の介入の余地がない」でしょうか。
どれも完全に機能で選ばれていて、そこに愛着とか関係性などはありません。最低限の目的がちゃんと達成されて、あとは安ければいいのです。
これと対極の例えとしては、値段もコンセプトも全く同じパーソナルトレーニングジムが近隣に二つあったとします。一方のジムが「乗り換え割」をやった所で、もう一方のジムが日々真摯に運営していればお客さまの移動というのは恐らく全く起きないはずです。
何故かというとそこには人と人との関係性、情緒的な価値が存在しているからですよね。
それがないから、そういう考え方ができないから乗り換え割が常態化しているのだと思います。
そこに反応するお客さまがいるからそうしているのでしょうが…
私は上記の理由から論理的にも、そして感情的にもあまり好きにはなれませんね…。乗り換えを煽動する側にも、乗り換えされる側にもなりたくはないです。
間違いなく言えることは、情緒的価値で選ばれたほうが「全方良し」のビジネスができるということですね!
最後まで読んで頂きありがとうございます。それではまた。